大人になってから第二言語を習得する場合、2000時間が必要だと言われています。
これは一般的なお話で、個々のポテンシャルや自身が扱う第一言語と、学ぼうとする言語の相性によっても大きく変わるでしょうが、なんにせよ2000時間とは膨大な時間ですね。
18歳からゼロレベルで英語学習をスタートした私の印象としては、日本人にとって英語を理解する(マスターじゃないよ)には、実際に2000時間は必要だと思います。
やはり日本人にとってヨーロッパの言語は難しいんですよ
1年間で英語をマスターするという目標
外資で働いているせいか、毎年の年頭になると周囲に「1年間で英語をマスターしたい。どうしたらいいか教えてほしい!」という人が現れます。
志が高いのは素晴らしいです。だらだら続けるより、1年間という短期集中で詰め込んだ方が間違いなく効果はあるでしょう。
その人たちのモチベーションを下げることはよくないので、とりあえず「頑張ってみましょう」とお伝えはするのですが、内心1年では厳しいだろう感じています。
上述しましたが、第二言語を理解するのに必要な時間は2000時間ですよ。
365日で割ったとして、1日5時間以上勉強しなくてはいけないことになります。
さすがに1年間毎日5時間勉強したら相当上達するでしょうが、現実問題として仕事をしながらでは難しいでしょう。
私が英語学習をスタートした時はニートみたいな存在だったので、1日5時間でも勉強できましたが、今仕事をしながらそんな生活しろと言われても絶対できません。
以前記事にしましたが短期集中型ライザップ方式で注目されているTORAIZも、1年間の目標は1000時間です。
私は仕事をしながら1000時間でもすごいと思いますよ。毎日2時間以上勉強する計算になる。
英語をマスターしているというのはどのレベルか
そもそも「英語をマスターする!」と言ってもどれぐらいのレベルを想定して言っているのでしょうか。
英語初心者にありがちなことなのですが、隣の日本人が英語を話していると、とんでもなく流暢に話しているように見えてしまうんですよね。
本当に流暢な場合もありますが、よく聞いてみたら身振り手振りで頑張って伝えているだけで、中身はボロボロということはよくあります。
私もそんな状態になっていることが多々あります(笑)
ビジネスで本格的に相手国のカウンターパートと英語で折衝するレベルまでをイメージしているのであれば、1年間では到底無理です。
本気で1年間で2000時間ぶっ通しで勉強しないと到達できないでしょう。
では日常会話ではどうでしょうか。実は日常会話を侮ってはいけません。中身を打ち合わせず、フリートークで思うがままネイティブスピードで話されている会話ほど聞き取りづらいものは無い。
私が友人のバイリンガルを見ていて適わないなと思うときは、だらだらと日常会話をしているところを見るときです。
ビジネスの方がまだ共通の目的と認識、ある程度の事前準備があるため分かりやすかったりします。
では1年間だとどれぐらいのレベルが現実的なものでしょうか。
それは上述している「身振り手振りを頑張りながらなんとか頑張っているレベル」でしょう。
一念発起して仕事の合間に勉強を頑張ってそのレベルかよ…と思うかもしれませんが、仕事をしながら1年でそこまで到達できたら上出来でしょう!
言語学習は長期戦
仕事のポジションに変化などがあれば、今年こそは!と意気込んで英語マスターの目標を掲げる人は多いですが、どうしたって他言語を理解することには時間が必要です。
効率の良い学習の仕方、非効率な回り道はあるでしょうが、一足飛びで上達する方法はありません。
一つの言語を理解しようと思えば、脳で理解し、身体にしみ込ませるためにある程度の時間を費やすしかありません。
その時間の目安として2000時間という数字が出されているので、一度ご自身の生活と照らし合わせて、2000時間を消化するためにどれぐらいの期間が必要なのか考えてみてはいかがでしょう。
やると決めてスタートしたとしても、1回や2回挫折するのは当たり前です。語学学習は蓄積なので、累計で2000時間を目指してみるのがいいですよ。
私のフランス語学習なんかまさにそんな感じで、5年前にチャレンジして最近またスタートして、また挫折しそうになってきています(笑)
でも蓄積した知識は完全にゼロにはならないので、断続的にでも続けてみてはいかがでしょう。
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