結論から先に書きますと、聞き流すだけで絶対に語学は習得できません。
辛い現実なので、読みたくない方は読まないでくださいね。
「聞き流しているだけで突然英語が話せるようになった自分に驚きました!」、「気がついたら無意識に英語を話していました」というような広告を目にしますよね。
聞き流すだけで上達したら通勤時間で英語をマスターできる!これが本当なら最高です。
しかし、残念ながら”聞き流す”だけでは英語はマスターできません。
筋トレせずに寝てる間に装置を付けるだけで腹筋割れます!みたいなものと同じようなものです。
努力しないと無理なんですよ。夢を壊してすみません(笑)
私の同僚や友人からも、「英語を勉強してみたいけどあの手の教材はどうか」という質問を受けることがあります。
働いていると勉強する時間も気力もありませんよね。勉強し続けることは本当に大変なので、気持ちはすごく分かります。
第一言語と第二言語の習得は別物
母語ではない言語をただ 「聞き流す」だけで話せるようにはなりません。少なくともある程度の年齢に達した私たちにそんなミラクルは起こりません。諦めてください。
「いや、ちょっと待て!子供は日々言葉のシャワーを浴びるだけで話せるようになるじゃないか!現に我々も日本語の日常会話は勉強せずに習得したじゃないか!」
これが大体の英会話学校やその手の教材のうたい文句です。
確かに赤ちゃんはゼロからスタートして、親から言葉のシャワーを浴び続けることで少しずつ言葉を発し、母語として習得していきます。
しかし、これは脳が発達しながら第一言語を獲得していく乳幼児の話で、一度第一言語が形成されてしまった我々成人が、第二言語として英語を学ぶ時とは別物と考えたほうがいいです。
子供だって聞き流しているわけではない
子供もただ「聞き流している」わけではありません。
私も今子供を育てているのですごく実感しますが、必死になって親が話す言葉を聞き取り、まねて、間違っても間違ってもまねて、何回も繰り返してようやく話せるようになっています。
子供は必至なんですよ。理解できるかどうかが彼らにとって死活問題だからでしょう。
電車の中でぼーっとしながら、下手したら眠りながら英語を「聞き流している」大人とはわけが違います。
もし、われわれも赤ちゃんのように必死になって目の前のネイティブの英語を見て、真似て、24時間べったり相手してもらうことが出来れば、さすがに上達するでしょう(笑)
それではとても聞き流しているという状況ではありませんが
もしくは国に異常事態が生じ、英語を1年以内に覚えなければ国から追放だ!というような異常事態が発生し、聞き取れなければ生命が危ないと分かれば必死になって英語を学ぼうとするので、短期間で上達する人が続出すると思います。
まあ、そんな状況になれば間違いなく「聞き流す」なんて生ぬるいことにはならないでしょうが。電車の中で聞き流しながら居眠りなんてできませんよ(笑)
まとめ
「聞き流す」系の教材が無意味だとは言いません。ただそれだけで英語が「勝手に飛び出てくる」ことはありえないということです。
あと、リスニングが無意味だというわけではありません。むしろトレーニングとしてリスニングは必須です。
こつこつリスニングのトレーニングを実施し、プラスアルファで”聞き流す”分にはいいです。しかし、”聞き流すだけ”では絶対にダメです。
もしそれでも聞き流しの効果を試してみたいなら、高い教材に手を出す前にまずは本屋で2000円ぐらいで売っている参考書で一度「聞き流し」を試してみてはいかがでしょうか。
英語の参考書に関しては各社から大量に出版されているため、日替わりで聞き流しまくっても尽きないぐらい揃っていますよ。
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