一年ぐらい前から外貨建て保険については悪評が多く、本日の産経ニュースにも取り上げられていました。
主に銀行窓口で販売される「外貨建て保険」をめぐり、契約者からの苦情が平成30年度に前年度比34・6%増の2543件に上ることが12日、分かった。生命保険協会が近く公表する。直近6年間で4・3倍に増え、歯止めが利かない状態だ。商品開発を担う生命保険業界と販売を受託した銀行業界の間で責任の所在があいまいになり、強引な営業活動が抑制されにくいことが背景にありそうだ。
※産経新聞より引用
そんな悪評が出ている外貨建て保険ですが、お恥ずかしながら我が家も妻名義でメットライフアリコの外貨建て終身保険に300万円程加入しているんですよね(笑)
ドル建て終身保険
数年前に妻が結婚前に貯めたお金を、0金利で銀行に寝かせておくのがもったいないからと保険屋に勧められて加入いたしました。もちろん私も立ち合いました。
当時私もマネーリテラシーが低かったのか、日本の学資保険も18年寝かして返戻金103%というふざけた利率でしたので、銀行に寝かすより、学資保険よりいいんじゃないか?と言って加入を促しました。
確かに銀行に寝かすより学資保険に入るより良かったと思います。その点は後悔していません。しかし、利率が高いからと言って初めの10年程は解約違約金で実質マイナスなわけですから、単純に米国債でよかったんですよね(笑)
妻はリスクのある株式投資は絶対に嫌だと言っていたので保険を選んだのですが、米国債だって相当低リスクです。いやむしろ米国債が破綻するときは一度世界秩序が壊れるときなので、もはや何に投資していたら報われるかなんてわかったもんじゃない。生命すら危うい。
ベストな選択ではなかったが、すべて自己責任である
外貨建て保険に関しては妻の名義で300万円程一括で支払っており、今更解約して手数料取られるつもりも無いのでこのまま放置です。苦情が出てると言っても、日本の学資保険に比べたらそんなに悪いものではありません。
実際18年も寝かせればほぼプラスになりますよ。しかもずっと持ち続ければ満期後は年利3%程度増えていくので、複利効果も得られます。銀行の定期預金や学資保険よりよほどいいです。ベストな選択ではありませんでしたが、後悔は一切ありません。
投資は全て自己責任です。外貨建て保険を勧めてくれた営業マンも、ちゃんと為替によるリスクについては話していましたし、私もそのリスクは理解して、それを上回るリターンを長期的には見込めるので決めました。
問題なのは理解もせず大きなお金を投資して、騙された!と苦情を入れるマネーリテラシーの低い人たちです。システムを理解せずに大金を投じるから、損した気になってしまい焦って解約、クレームを入れることになるのです。
記事の事例
金融の知識や投資経験が乏しい高齢者に十分な説明を尽くさず購入をすすめる事例も一部でみられ、国民生活センターには「認知症を患う90代の姉が2千万円の豪ドル建て保険に加入し、180万円の損失が出た」といった声も寄せられている。
※産経新聞より引用
同じ記事からの引用ですが、上記の場合は外貨建てが悪いのではなく、認知症のご老人に高額商品を売りつけた保険屋が悪いんです。商品が悪いんじゃない。認知症の90代のご老人に何を売りつけても悪い。それが高額なものなら悪質極まりない。
そもそも2000万円の保険に加入して180万円の損失が出たとありますが、それは90代の女性が昔に加入して満期を迎えたときに180万円損失が出ていたのでしょうか。それとも、加入して間もないけど評価額が180万円マイナスだということでしょうか。この視点が欠けています。
少し前に加入して今のところ180万円(10%弱)の評価損が出ている程度でしたら、利率が高い外貨建てです。いずれプラスになります。年齢的に待てるかどうかは分かりませんが、寝かせていればいいだけです。おそらく営業もそのように伝えているはずです(この場合は認知症相手なので悪質ですが)
例えばこのご老人が利率ゼロの円建ての終身保険に加入させられており、現状の損失が見た目0であれば満足するのでしょうか。実際は18年寝かせてもたった数%しか利子がつかないとしても、”損”をしていなければ問題ないのでしょうか。
メディアはセンセーショナルな話題が欲しいのでこういう金額の大きいものを取り上げがちですが、外貨建て保険が全て悪いというわけではありません。この記事に出ている事例の場合は、認知症のご高齢の方に売りつけたのが悪いだけです。
とにかく自己責任。クレームを入れるぐらいならやめておくべき
儲かったら自分の手柄、損したら勧めた営業のせいなんて我儘すぎるでしょう。お金を投資する場合、すべて自己責任です。マイナスになってクレームを入れるようなら、投資はやめておくべきです。大人しく利率0の銀行に寝かせるか、日本国債でも買いましょう。あ、日本国債も一応投資か(笑)
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