働き方改革、有休年5日は十分ではない

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本日の時事通信社の記事です。企業に年5日の有給休暇取得を義務付けた働き方改革法についてのアンケートについてです。

 企業に年5日の有給休暇取得を義務付けるなどした働き方改革法について、有休の日数が十分かを聞いたところ、「十分でない」との回答が5割近かったことが時事通信社が5月に実施した「労働環境」に関する世論調査で分かった。年10日以上の有休が与えられる従業員に最低年5日の取得を義務付けたことに関して、日数が十分かどうか聞いたところ、「十分ではない」48.6%、「十分だ」35.6%、「分からない」15.8%という結果だった。そこで、「十分だ」と思う人に四つの選択肢からその理由を複数回答で選んでもらったところ、「現状の休日で十分だから」が50.1%。以下、「休むと仕事に支障が出るから」44.1%、「同僚や周囲の人に迷惑をかけるから」19.2%、「休んでもやることがないから」7.2%という結果だった。

※時事通信社より引用

私の会社でも今年の4月より5日間の有給取得が義務付けられ、4月中に”絶対に5日間の申請を出しなさい”という指示が出ました。これぐらい強い指示を出さないと、みんな出さずに仕事しますからね。

私はというと、せっかく政府が提案してくれているのだからと令和の幕開けの10連休直後に3日消費して沖縄に遊びに行ってきました。残りは8月末に取得申請したので、現在また旅行を計画しています。

同業他社ではこのタイミングで有休を8割以上消化する計画を立てるよう指示が出た会社もあるようです。年間20日間付与されることを考えると、16日間申請することになるので、今まで仕事漬けで生きてきた人たちは逆に困惑している様子でした(笑)

十分ではないと答えた人が半数

政府のサポートを経て、年間5日は確実に(怪しい企業も多いらしいが)有休を消化できるようになりました。しかし、もともと有休は労働者の権利であり政府のサポートを得なくても取っていいものです

十分だとか十分でないとか、そんなレベルの話ではなく本来残さず全部取っていいものなんですよね。なぜにたった5日取得することぐらいがニュースになるのか。

何でこんなに有休が取りづらいと感じる人が多いのでしょうか。それは誰か(自分自身かもしれない)が圧力をかけているからです。

有休取ってごめんなさい。旅行に行ってごめんなさい。お土産買ってくるので許してください。社畜達の悲鳴が聞こえてきます。

忙しい自慢、自虐自慢の人たち

有給取得が労働者の権利とはいえ、物理的な仕事量が多すぎると平日に有休入れたところで土日で埋め合わせしなければいけないという状況になりかねません。私も前職の職場がそれに近い状態でした。

往々にして50前後の人に多いですが、仕事が多くて有休がとれない、日々朝早くから遅くまで会社にいることを吹聴している長時間労働大好きっ子たちがまだまだ会社には残っています。想像ですが、上記のアンケートで”今の休日で十分”、”休んでもやることがない”などと答えているのはこの種の人たちでしょう

働き方改革と世間が叫ぼうが、政府や会社が制度を整えようが、タイムカードに刻まれた労働時間が長ければ長いほど充実感を得て、偉いと信じている人たちがまだまだ上の年代に残っています。こういう人が上司なら悲惨です。

私も隣のチームの上長がまさにこのタイプの人間なのですが、会議後の懇親会(飲み会)後に、「まだ仕事残ってるから会社戻って頑張ってくるわ!」とわざわざ部下に言い残して会社に戻るそうです。

年間通して決まっている会議のスケジュールに合わせて仕事が終わっていない無能さを露呈することに加え、それを部下に見せつけて頑張っている感をアピールしているのが相当ずれています。こんな事例は日本の労働社会ではまだ多く残っているのでしょう。

有休を取りたくても取れない人達なのか、取るつもりが無い人たちなのかで大きく変わってきます。上記の例は確実に後者でしょう。今後どれだけ有休を与えても取らない人々です。そしてそういう人たちが多くの仕事を作り出し、取りたくても取れない人々を生み出す一助となっています。

根本的な労働環境は変わらない

日本人の国民性で、とにかく自己犠牲(滅私)をして働くことが尊いとDNAに刻み込まれています。武家社会、農民社会ではそれでよかったでしょうが、現在の資本主義社会ではその考え方は企業オーナーにいいように搾取されるだけです。

そんな簡単に国民性は変わりませんし、もはやそれを期待するのも難しいです。今後いくら政府主導で有給取得を義務付けても、祝日を増やしても、根本的に長時間会社にいて、多くの仕事を抱え込んで、仕事に人生の大半を費やしてプライベートが無い!という環境を気持ちよく感じてしまう人が大勢いる限り、労働環境は変わりません。

逃れるためには、徹底的に古い慣習を無視して有休を取りまくり変わり者として働くか、反発して独立するかしかありません。

どちらも厳しいって?だったら労働者である期間を短くするために資産を手に入れるんです。特に何の才も技術も持たなければ労働者として現状の環境を受け入れるしかありません。

さいごに

我々は開かれた市場経済の中に生きています。出来るだけ多くの収入を得るために努力し、無駄なものにお金を使わず、ひたすら資産を買い続けることにより、長時間労働こそが美徳と宣う魑魅魍魎たちと決別できるわけです。

そのために、今月も働いて給料を貰い、余ったお金は投資に回しましょう。

 

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